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ポルトガル語とフランス語は同時に学べる?-学び方のコツや気をつけること

ポルトガル語とフランス語の両方に興味があるときに気になるのがポルトガル語とフランス語を同時に学ぶことが可能なのか。

この記事では、葡語と仏語の同時学習についてご紹介します。

 

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ポルトガル語とフランス語は同時に学べる?-学び方のコツや気をつけること

ポルトガルとフランス語は兄弟言語であり、共通点が多い言語です。そのため、片方の言語を覚えるともう一方は比較的簡単に学ぶことができます。

ただ、気になるのが同時に両言語を学ぶことができるのか。

結論から言うと、両方の言語学習を同時に開始するのは非常に難しいですが、片方の言語を先に1年ほど勉強し、その後もう一方の勉強を始めて両方学習するということは可能であり、相乗効果も見込めるためおすすめです。

 

同時に始めるのは難しい

ポルトガル語とフランス語は似ている言語であるため、同時に始めるとポルトガル語とフランス語が頭の中で混ざり、どちらも中途半端になる可能性あります。

そのため、同時に学びたいと思ってもまずはどちらかだけを勉強し、一通り文法を学び終えたところでもう片方の勉強を開始しましょう。

期間としては1年ほど片方だけを勉強し、その後もう片方を始めるのがおすすめ。初めにポルトガル語の学習をスタートした場合は、直説法はしっかりマスターしてからフランス語を始めるイメージです。

始めは混乱を避けるために同時学習は避けるのが無難ですが、ある程度できるようになると同時学習することで両言語を早く身につけていくことが可能です。

 

同時に学ぶことによる相乗効果

ポルトガル語とフランス語は言葉の骨格の部分である文法や語彙の部分がよく似ています。

そのため、同時に学習しながら共通点や違いを覚えることで早く2つの言葉を習得できます。

冠詞、名詞、形容詞に性がある、動詞の活用が主語ごとに変化する、文の作り方が似ているなどの共通点を覚えながら、小さな違いを頭に入れていくというのが同時学習のコツ。

2つ目の言語を一から覚えるのではなく、1つ目の言語の変化形として覚えていくことで、スムーズに文法を理解し、頭にインプットすることが可能です。

インプットがある程度進んだら、アウトプットの練習も重ねてコードスイッチがうまくできるように練習していきます。

 

ポルトガル語とフランス語の共通点の例

ポルトガル語とフランス語は似ているため同時に学びやすい言語なのですが、似ているというのはどういうことなのでしょうか。

ここからは両言語の類似点を少しだけご紹介します。

 

名詞に性がある

どちらの言語も名詞に性があり、名詞の性に合わせて冠詞(英語で言うaやthe)や形容詞の性も変更します。

ポルトガル語:男性-o pássaro branco(白い鳥)、女性-a casa branca(白い家)

フランス語:男性-le oiseau blanc(白い鳥)、女性-la maison blanche(白い家)

同じ単語でもポルトガル語とフランス語で性が異なることもあります。

木:ポルトガル語-a arvore(女性)、フランス語:le arbre(男性)

 

語順-葡語は自由、フランス語は一定

語順はポルトガル語は比較的自由、フランス語はしっかりと定められているため、先にポルトガル語を勉強するとフランス語の不自由さに驚いてしまいます。

例えば、「私は日本語で話します」という文を見てみると、ポルトガル語はEu(私)を何処に配置するのかを自由に決めることができますが、フランス語は必ず主語の前となります。

ポルトガル語:Eu falo japones. Falo eu japones

フランス語:Je parle japonais. 

英語も必ず I(私)は最初に来ますし省略もできないため、フランス語と似ています。

英語:I speak Japanese.

 

主語ごとに動詞を活用

動詞を主語にあわせて変化させる(活用する)という点もポルトガル語とフランス語に共通するルールです。

 

現在形の活用

例えば、英語は現在で動詞を活用させるのは三単現のsだけですが、ポルトガル語とフランス語は主語ごとに動詞が変わります。

英語:I run. You run. He/She runs. We run. You run. They run

葡語(ポ):Eu corro. Tu corres. Ele corre. Nos corremos. Vos correis. Eles correm

葡語(ブ):Eucorro. Voce corre. Ele corre. Nos corremos. Voces correm. Eles correm

仏語:Je cours. Tu cours. Il court. Nous courons. Vous courez. Ils courent

※ブラジルポルトガル語ではTuがVoceに、VosがVocesに変わり、活用はEl、Elesと同じ

 

活用の時制

活用の時制は英語で言う現在形、過去形、現在完了形などのこと。

フランス語はポルトガル語に比べて実際に使用されている時制が少ないという特徴があります。

ポルトガル語にはフランス語には無い「接続法未来系」という形があり、接続法を多用するため、その点でフランス語よりも難しいです。

 

ポルトガル語 独学勉強法

最後にポルトガル語のおすすめ勉強法をご紹介します。

ポルトガル語は、発音が日本語に似ており、日本人にとって学びやすい言語です。また、例外の少ない規則正しい文法も特徴。

文法面では英語やフランス語よりも複雑な部分があり、覚える量も多いので、文法でポルトガル語を躓いてしまう場合も多いですが、一度覚えたら応用しやすいため、コツコツ勉強したことを会話に生かすことができるという点で学びやすい言語と言えます。

勉強方法は下記の5つ。

・現在形の活用を覚える

・基礎文法を覚える

・語彙を増やす

・リスニングを練習

・自己紹介など会話の練習する

インプットとアウトプットをバランスよく練習していきましょう。

 

現在形の活用を覚える

まず、ポルトガル語の基礎であり一番重要な動詞の活用を覚えます。

動詞の活用は、直説法、接続法、命令形と別れており、直説法に現在、点過去、線過去、未来、過去未来などの形が、接続法に現在、過去などの形があるのですが、最初に必要なのは直説法現在形です。ですので、直説法現在形をしっかりと覚えましょう。

直説法現在形だけでもar動詞、er動詞、ir動詞の3つの基本的な規則動詞と様々な不規則動詞があるので、覚える量は中々多いです。

覚え方は、まず規則動詞の活用をしっかりと覚え、続いてよく使用される基本的な不規則動詞の活用を覚えます。

規則動詞の活用は1つの動詞をリズムで覚えます。

例えばar動詞はfalar(話す)で活用を覚えます。

「Eu falo、Voce fala、Nos falamos、Voces falam」のセットで時間があるときには常に活用を口に出してリズムを身につけます。

同様に、er動詞は「Comer(食べる)」、ir動詞は「Vivir」で活用を覚えます。

この3つをしっかり覚えれば、あとはこの活用を別の動詞に当てはめるだけで活用ができるようになります。まずはこの3つを覚えて、新しい動詞が出てくるたびに活用を何度も練習してみてください。

不規則動詞は、よく使う動詞を集中して覚えます。「Ser」、「Estar」、「Ir」、「Fazer」、「Venir」などはしっかりと覚えておきましょう。

 

基礎文法を覚える

ポルトガル語は活用を覚えれば、会話をすることができる言語です。ですので、まずは活用をしっかりと覚えることが大切。

そして活用が身についてきたら、基礎文法を勉強します。

形容詞と名詞の性数一致、疑問文の作り方、アクセント記号のつけ方、発音規則、冠詞、主語の省略、Ser動詞とEstar動詞の違いをしっかりと覚えます。

ポルトガル語の文法を勉強する参考書としては『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』がおすすめ。

非常に分かりやすく文法がまとめられており、各単元ごとに会話の本文があるので、文章の中で文法を理解できます。入門書としてはとてもおすすめ。

言語を始めるなら、どの言語においてもニューエクスプレスシリーズは大人気ですので、是非『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』を使って勉強してみてください。

 

語彙を増やす

動詞の活用と文法を勉強すると同時に語彙を増やしていきます。

文法書に掲載されている新出単語を覚えていくのが一番重要な単語の勉強方法です。

先ほどご紹介した『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』で出てくる単語をしっかりと覚えます。

ニューエクスプレスの単語を覚えたら、キクタンポルトガル語という単語帳で単語量を増やすのがおすすめ。

私も学生時代に使っていたのですが、このキクタンをしっかりと勉強すれば、ポルトガル語での日常会話や少し難しい会話も問題なくできるようになるくらい、必要な単語が網羅されています。

単語量を増やしたいという場合にはぜひキクタンを試してみてください。

 

リスニングの練習

リスニングはまずはポルトガル語に慣れることが大切。

まずは文法書としてご紹介した、『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』のCDを聞きながら、毎日音読するのがおすすめです。

音読をすると、口を動かすため、頭に音が残りやすく、CDを聞くことでポルトガル語の音やリズムに慣れることができます。

慣れてきたら聞いた音を文字に起こす「ディクテーション」や聞いたことを何も見ずに発音する「シャドーイング」をして、ポルトガル語を細かく聞く練習をするのがおすすめです。

 

自己紹介など会話の練習をする

ポルトガル語の独学では、読む、書く、聞く、話すの4技能を同時に学んでいくのがおすすめ。

まずはポルトガル語で自己紹介ができるように、名前の言い方、好きなものの言い方、勉強しているものなどをポルトガル語で言えるように作文をし、繰り返し練習しましょう。

また、オンライン語学教室などでポルトガル語会話をするのも練習に最適。

最近ではオンライン英会話教室がリーズナブルな価格で質の高いオンラインのレッスンを用意しており、オンライン教室を利用することで、ポルトガル語会話の練習を効果的に行うことが可能です。

中でもポルトガル語を勉強したいと思ったときにはDMMなどのオンライン教室がおすすめ。

フリー会話だけでなく、文法や読解などのコツ、リスニングの練習など、目的に合ったレッスンをして頂くことができます。

どちらも無料体験レッスンが可能ですので、是非一度無料体験レッスンを試してみてください。

 

※DMMポルトガル語レッスンの紹介はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、ポルトガル語とフランス語の同時学習についてご紹介しました。

ポルトガル語とフランス語は同時に勉強を始めると頭の中で混乱するため難しいですが、一つ目の言語をある程度できるようになってからもう一つを始めて同時学習することが可能です。

片方の言語の文法や語彙を応用してもう一方の言語を学ぶことができるようになるため、一度試してみるのがおすすめ。

インプットとアウトプットのどちらもを練習しながら二言語学習に挑戦なさってみてください。

 

※ポルトガル語のおすすめ教材解説はこちら

porugomichi.hatenablog.com

 

※3か国語話すための練習方法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

 

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