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ポルトガル語と英語は同時に学べる?-学び方のコツや気をつけること

ポルトガル語と英語の同時学習を始めたい時に気になるのがポルトガル語学習と英語学習の両立について。

この記事では、葡語と英語の同時学習についてご紹介します。

 

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ポルトガル語と英語は同時に学べる?-学び方のコツや気をつけること

ポルトガル語と英語はラテン系とゲルマン系の言語ということで、根幹の部分は似て異なる構造をしていますが、英語にラテン系言語の影響が強く表れていることから、共通点が多い言語でもあります。

そのため、片方の言語を覚えるともう一方も知識を応用しながら学んでいくことが可能です。

実際にどちらの言語も話せるようになって思うのは、両方の言語学習を同時に学習することは効率が良いということ、

片方の言語を先に十分に学習した後にもう一方の勉強を始めて両方学習するという方法がおすすめです。

 

同時に始めるのは難しい

日本人の場合、英語を第一外国語として学んできたという方が多いため、同時に英語とポルトガル語の学習を開始するということは少ないと思いますが、英語を忘れている状態で両方の言語を学習したい場合には、一つずつ勉強を始めるのがおすすめです。

というのも、ポルトガル語と英語は似て異なる部分が多い言語であるため、同時に始めるとポルトガル語と英語が頭の中で混ざり、どちらも中途半端になる可能性が高いのです。

英語を忘れてしまった、英語が苦手という場合には、まずはポルトガル語から勉強を始めて、ポルトガル語文法がある程度わかったら英語学習を再開するのがおすすめ。ポルトガル語は英語と比べて例外が少なく、文法がしっかりしているので、話しやすい言語であり、ポルトガル語文法をしっかりと覚えるとその応用として英語を学んでいくことができます。

期間としては1年ほど片方だけを勉強し、その後もう片方を始めるのがおすすめ。初めにポルトガル語の学習をスタートした場合は、直説法はしっかりマスターしてから英語を始めるイメージです。

初めのうちは混乱を避けるために同時学習は避けるのが無難ですが、ある程度できるようになると同時学習することで両言語を早く身につけていくことが可能となります。

 

同時に学ぶことによる相乗効果

ポルトガル語と英語は言葉の骨格の部分である文法はヨーロッパ系の言語ということで似ているところがあります。また、語彙は、フランス語からの借用語が多い英語はラテン系の単語も多く、ポルトガル語と通じるところもあるため、ポルトガル語の基本単語が英語の応用単語として登場するなど、相乗効果が高いです。

同時に学習すると、ポルトガル語と英語の共通点や違いを覚えることで早く2つの言葉を習得できるようになります。

インプットがある程度進んだら、会話などのアウトプットの練習も重ねてコードスイッチがうまくできるように練習するのがおすすめです。

 

ポルトガル語と英語の共通点の例

ポルトガル語と英語は似ている部分もあるため、2つ同時に学びやすい言語なのですが、似ているというのはどういうことなのでしょうか。

ここからは両言語の類似点を少しだけご紹介します。

 

冠詞の概念

どちらの言語も、名詞に合わせて冠詞(英語で言うaやthe)が変化します。

冠詞は英語やポルトガル語学習の最初の単元で出てくる概念なのですが、日本語には無いため、覚えるのが難しいという難点があります。

英語の場合、冠詞の使い分けがあやふやで難しいと感じる方も多いと思いますが、ポルトガル語は冠詞の使い方がしっかりと定められているので、整理しながら覚えることが可能です。

ポルトガル語:男性-o pássaro branco(白い鳥)、女性-a casa branca(白い家)

英語:the white bird(白い鳥)、the white house(白い家)

 

語彙

単語レベルで考えると似ている単語が多いです。

昔、英語にフランス語の語彙が多く流入したため、英語にはフランス語の語彙が多く混ざっています。

フランス語とポルトガル語は兄弟ですので、語彙の部分で似ている単語が多く、フランス語の単語を多く借用している英語の語彙とポルトガル語の語彙は似ています。

語彙が似ているため、ポルトガル語で学ぶ基礎単語が英語の応用単語ということもよくあり、ポルトガル語を学ぶことで英語の知識も深めていくことが可能です。

 

語順-葡語は自由、英語は一定

語順はポルトガル語は自由ですが、英語はしっかりと定められているため、先にポルトガル語を勉強すると英語の不自由さに驚いてしまいます。

例えば、「私は日本語で話します」という文を見てみると、ポルトガル語は主語のEu(私)を何処に配置するのかを自由に決めることができますが、英語は必ず動詞の前に主語を置きます。

ポルトガル語:Eu falo japones. Falo eu japones.

英語:I speak Japanese.

こう見ると、ポルトガル語は日本語に近い感覚で文を組み立てることができることがわかると思います。

 

主語ごとに動詞活用

動詞を主語にあわせて変化させる(活用する)という点はポルトガル語と英語に共通するルールです。

英語の場合、活用がかなり退化して、三単現のsや過去形のedなど限られた活用しかありませんが、ポルトガル語は主語や時制で活用していくため、活用の意義や目的を論理的に理解できます。

なぜ三単現のsがあるかなど、学生時代の疑問もポルトガル語を勉強することで解決につながります。

 

現在形の活用

例えば、英語は現在で動詞を活用させるのは三単現のsだけですが、ポルトガル語は主語ごとに動詞が変わります。

英語:I run. You run. He/She runs. We run. You run. They run

葡語(ポ):Eu corro. Tu corres. Ele corre. Nos corremos. Vos correis. Eles correm

葡語(ブ):Eucorro. Voce corre. Ele corre. Nos corremos. Voces correm. Eles correm

 

活用の時制

活用の時制は英語で言う現在形、過去形、現在完了形などのこと。

ポルトガル語も英語と同じように、現在形、過去形、現在完了形などを同紙を変させることで表します。

こちらもポルトガル語は英語よりも細かく活用が変化するため、活用に意味合いが理解しやすく、ポルトガル語を学ぶことで英語をより明快に理解することが可能となります。

 

※ポルトガル語と英語の類似点についてはこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

ポルトガル語 独学勉強法

最後にポルトガル語のおすすめ勉強法をご紹介します。

ポルトガル語は、発音が日本語に似ており、日本人にとって学びやすい言語です。また、例外の少ない規則正しい文法も特徴。

文法面では英語やフランス語よりも複雑な部分があり、覚える量も多いので、文法でポルトガル語を躓いてしまう場合も多いですが、一度覚えたら応用しやすいため、コツコツ勉強したことを会話に生かすことができるという点で学びやすい言語と言えます。

勉強方法は下記の5つ。

・現在形の活用を覚える

・基礎文法を覚える

・語彙を増やす

・リスニングを練習

・自己紹介など会話の練習する

インプットとアウトプットをバランスよく練習していきましょう。

 

現在形の活用を覚える

まず、ポルトガル語の基礎であり一番重要な動詞の活用を覚えます。

動詞の活用は、直説法、接続法、命令形と別れており、直説法に現在、点過去、線過去、未来、過去未来などの形が、接続法に現在、過去などの形があるのですが、最初に必要なのは直説法現在形です。ですので、直説法現在形をしっかりと覚えましょう。

直説法現在形だけでもar動詞、er動詞、ir動詞の3つの基本的な規則動詞と様々な不規則動詞があるので、覚える量は中々多いです。

覚え方は、まず規則動詞の活用をしっかりと覚え、続いてよく使用される基本的な不規則動詞の活用を覚えます。

規則動詞の活用は1つの動詞をリズムで覚えます。

例えばar動詞はfalar(話す)で活用を覚えます。

「Eu falo、Voce fala、Nos falamos、Voces falam」のセットで時間があるときには常に活用を口に出してリズムを身につけます。

同様に、er動詞は「Comer(食べる)」、ir動詞は「Vivir」で活用を覚えます。

この3つをしっかり覚えれば、あとはこの活用を別の動詞に当てはめるだけで活用ができるようになります。まずはこの3つを覚えて、新しい動詞が出てくるたびに活用を何度も練習してみてください。

不規則動詞は、よく使う動詞を集中して覚えます。「Ser」、「Estar」、「Ir」、「Fazer」、「Venir」などはしっかりと覚えておきましょう。

 

基礎文法を覚える

ポルトガル語は活用を覚えれば、会話をすることができる言語です。ですので、まずは活用をしっかりと覚えることが大切。

そして活用が身についてきたら、基礎文法を勉強します。

形容詞と名詞の性数一致、疑問文の作り方、アクセント記号のつけ方、発音規則、冠詞、主語の省略、Ser動詞とEstar動詞の違いをしっかりと覚えます。

ポルトガル語の文法を勉強する参考書としては『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』がおすすめ。

非常に分かりやすく文法がまとめられており、各単元ごとに会話の本文があるので、文章の中で文法を理解できます。入門書としてはとてもおすすめ。

言語を始めるなら、どの言語においてもニューエクスプレスシリーズは大人気ですので、是非『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』を使って勉強してみてください。

 

語彙を増やす

動詞の活用と文法を勉強すると同時に語彙を増やしていきます。

文法書に掲載されている新出単語を覚えていくのが一番重要な単語の勉強方法です。

先ほどご紹介した『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』で出てくる単語をしっかりと覚えます。

ニューエクスプレスの単語を覚えたら、キクタンポルトガル語という単語帳で単語量を増やすのがおすすめ。

私も学生時代に使っていたのですが、このキクタンをしっかりと勉強すれば、ポルトガル語での日常会話や少し難しい会話も問題なくできるようになるくらい、必要な単語が網羅されています。

単語量を増やしたいという場合にはぜひキクタンを試してみてください。

 

リスニングの練習

リスニングはまずはポルトガル語に慣れることが大切。

まずは文法書としてご紹介した、『ニューエクスプレスプラス ポルトガル語』のCDを聞きながら、毎日音読するのがおすすめです。

音読をすると、口を動かすため、頭に音が残りやすく、CDを聞くことでポルトガル語の音やリズムに慣れることができます。

慣れてきたら聞いた音を文字に起こす「ディクテーション」や聞いたことを何も見ずに発音する「シャドーイング」をして、ポルトガル語を細かく聞く練習をするのがおすすめです。

 

自己紹介など会話の練習をする

ポルトガル語の独学では、読む、書く、聞く、話すの4技能を同時に学んでいくのがおすすめ。

まずはポルトガル語で自己紹介ができるように、名前の言い方、好きなものの言い方、勉強しているものなどをポルトガル語で言えるように作文をし、繰り返し練習しましょう。

また、オンライン語学教室などでポルトガル語会話をするのも練習に最適。

最近ではオンライン英会話教室がリーズナブルな価格で質の高いオンラインのレッスンを用意しており、オンライン教室を利用することで、ポルトガル語会話の練習を効果的に行うことが可能です。

中でもポルトガル語を勉強したいと思ったときにはDMMなどのオンライン教室がおすすめ。

フリー会話だけでなく、文法や読解などのコツ、リスニングの練習など、目的に合ったレッスンをして頂くことができます。

どちらも無料体験レッスンが可能ですので、是非一度無料体験レッスンを試してみてください。

 

※DMMポルトガル語レッスンの紹介はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

終わりに

この記事では、ポルトガル語と英語の同時学習についてご紹介しました。

ポルトガル語と英語は同時に勉強を始めると頭の中で混乱するため難しいですが、一つ目の言語をある程度できるようになってからもう一つを始めて同時学習することが可能です。

片方の言語の文法や語彙を応用してもう一方の言語を学ぶことができるようになるため、一度試してみるのがおすすめ。

インプットとアウトプットのどちらもを練習しながら二言語学習に挑戦なさってみてください。

 

※ポルトガル語のおすすめ教材解説はこちら

porugomichi.hatenablog.com

 

※3か国語話すための練習方法はこちら

sumikuni.hatenablog.com

 

 

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